京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.4004-A 比良貫井谷 <比良55 No27>

2012年5月19日(土)

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写真:武奈ヶ岳山頂にドンピシャで出る

【メンバー】L長野浩三,秋房伸一,小松久剛,小松(須河)麻衣

【記録】長野浩三

【天候】晴れ

【タイム】8:40坊村バス停→8:50貫井バス停→9:10上貫井バス停近くの貫井川左岸→9:50二股→16:00武奈ヶ岳→16:25西南陵で下山開始→17:30坊村→新緑祭へ

 

☆動画(貫井谷の滝を登る小松)

 

☆動画(貫井谷の滝を登る長野)


【記録& 感想】長野浩三
 比良最強といわれる貫井谷左俣を遡行した。アプローチは上貫井のバス停で降りて貫井川左岸のちょっと整備された歩道を歩くのが一番早そうである。
 二股までは特にみるべき滝もないので左岸の山道を歩いた方がよさそうだ。
 二股以降は遡行図にあるように,滝がほんとに連続していた。しかも逆層で滝によってはスタンスやホールドが見つけにくい。ぬめりとホールド・スタンスの具合で何カ所かやばいな~というところがあった。カムを使えるところも何カ所かあった。

 何カ所か巻いたが,巻きの方が危なく,先頭だけが巻きであとのメンバーは滝という抜け方も何カ所かあった。最後の方は時間もかかり,疲れてきて巻ける滝は何カ所か巻いた。詰めは右の尾根にのってただひたすらきつい傾斜を登る。武奈ヶ岳の山頂にほぼドンぴしゃで出た。

武奈ヶ岳は16:00着だったが,天気がよかったので登山客は一人だけだった。西南陵は走るように下山した。
貫井谷左俣はぬめりと逆層で思ったよりも悪かった。谷全体が滝のようなイメージでぬめりの滝の練習にはいいと思うが,天気が悪いとテンションが下がるかも。我々は天気が快晴だったことが救いだった。

 

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【感想】52期 秋房伸一
 崖を頂上まで直登するといった感じの沢で、ヌメリもあり、リラックスする箇所がほとんどありませんでした。リードする予定はなくても“たわし”を持参して、たいへん役立ちました。自分が足を置く場所をたわしでこするとマシになります。トイレ掃除用の柄付きの小さいものにしましたが、次回は亀の子タワシの方が操作性が良いと感じました。
 連続スクワットのような動きで、翌日は全身筋肉痛でした。
 武奈ヶ岳山頂にドンピシャで出た気持ちよさは他では味わい難い、沢登りの魅力だと思いました。


【感想】52期 小松久
 他の感想でもありますが、沢全体が滝、という具合の沢で、入渓地点の二又からつめ直前までずっと河原というものが存在しない沢でした。
 記録にある通り、非常に長時間の遡行となりました。特に前半部分は巻くことが可能な個所も多いので、時間がない場合は巻けるところは巻く、という方法もありかと思います。
 ただし、ヤマケイ沢登りルート100の遡行図上にある後半の18m滝については巻きの取りつきは簡単そうなのですが、巻きは非常に悪いので、若干時間はかかっても直登した方がよいでしょう。
 ほとんどの滝においてホールドは小さいか逆層、スタンスはヌメヌメという状態ですので、沢にしてはめずらしく、握力を使ったクライミングをする箇所も多々出てきました。
 昨年、白川又川を経験させてもらったので、比良の沢くらい、と正直なめていましたが、十分難しい、手ごたえのある沢でした。
 蛭も多く見られたので、若干気が進まないところもありますが、春先または秋口にまた訪れたいと思っています。
 長野リーダー、その他パーティーの皆様、充実した山行をありがとうございました。

 

【感想】53期 小松麻衣
 比良最難関と言われる貫井谷左股遡行にチャレンジすると聞いて、正直私でも行けるのかかなりの不安がありましたが当日の晴天でかなりのやる気が出てきました。貫井谷=ヌメヌメと思っていましたが、情報のとおりで、どの岩も滑りたい放題で滝の登攀はホールドでさえヌメヌメ、また小さく一か八かといった感じでした。沢全体としては、暗いイメージはあまり感じず滝が全体に連続している感じの印象を受けました。
 最後の詰めは、結構な急登でヨタヨタになりましたが武奈ヶ岳の頂上に出た瞬間はとても感動しました。また不安が大きかっただけに達成感を強く感じる一日になりました。

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