京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3752  富士登山例会

2018年8月25日(土)~26日(日)

【メンバー】
小泉賀奈子(CL)、中尾諭、中村恵子、齋藤庄一、サーデバンディ ニカン  計5名


【行 程】
8
24日(金) 曇り
22:58
京都駅八条口F3バス乗り場発=(富士急行バス 金太郎号車中泊)=

 

825日(土) 快晴
5:29 新富士駅着 近くの浅間神社にお参り7:15=(富士急静岡バス)=7:50 富士宮 8109:30 富士宮口五合目 9:5410:10 六合目~10:54 新七合目 11:0511:46 元祖七合目 12:1512:43 八合目 13:0513:36 九合目 13:5814:30 九合五勺 14:4815:48 頂上富士館、浅間大社奥宮参拝、17:00夕食、19:00就寝(富士館泊)

 

826日(日) 快晴
4:00
起床~5:05成就岳にて御来光を見る。

5:25富士館~6:06剣ヶ峰△3775.6~お鉢めぐり(中尾、中村、齋藤)~8:00御殿場口八合目~8:40 砂走り館 8:599:05七合目~9:26 馬の背~9:36 宝永山 9:4610:43御殿場口新五合目=(タクシー)=11:40 御胎内温泉 13:03=(富士急静岡バス)=13:40 御殿場駅(昼食)14:4015:16沼津 15:32=(JR)=15:37 三島 15:48=(新幹線ひかり号)=17:45 京都駅着、解散

 

【記録】      52期 小泉賀奈子

  富士山に登りたい、という声が会の皆さんから聞かれ、久しぶりに例会を組むことにした。頂上にある浅間大社奥宮にお参りするために時期を8月に決め、まだ訪れたことのない富士宮口から登ることにした。

 京都駅発の夜行バスに乗るために八条口に集合。思ったより早く皆が集合され、富士山への期待で話が弾んだ。同日昼に、参加予定だった塩見さんから「天候が悪いためキャンセルしたい」旨の申し出があり、不安が頭をよぎったが、前線も雨雲も天気図上には見当たらず、決行を決めた。

新富士駅に着くと、近くの浅間神社に安全登山祈願をした。小さいながらも立派な造りの祠が、この辺りには点在している。朝食を摂り、駅の構内でゆっくりしてから富士宮行きのバスに乗車。もう一本乗り継ぎ、富士宮口五合目に到着。バス停はすでに雲の上。ぶ厚い雲の上は、スカイブルーの美しい空が広がっていた。「おはよう朝日です」のMCアナウンサーが撮影しているところを発見。同じ日程で登頂を目指すようだ。放送日は約一週間後だと言っていた。協力金を納め、缶バッジを受け取る。富士宮口は青色で、富嶽三十六景が真ん中にプリントされていた(ちなみに御殿場口は緑色)。

 

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  「おはよう朝日です」撮影中

 

 山じまい間近の富士山はさすがに登山客が多く、長い列をなしてゆっくり進む箇所もいくつかあった。七合目、八合目と休憩をとりながら登っていく。高度が上がるにつれて、駿河湾伊豆半島が望め、美しい景色に心が躍った。九合目にさしかかったあたりで、確実に酸素が薄くなり、呼吸がしにくくなってきた。メンバーの足の痛みも加わり、ペースを落として進む。九合五勺の山小屋で休憩をとった後は、山頂の鳥居がすぐそこまで見えているのに息苦しさがぬぐえず、私は岩に突っ伏してしまった。頂上から下りてきた見ず知らずの登山客に心配され、酸素ボンベを譲り受け、中村さんに迎えにきてもらってなんとか頂上へ。これまで2度登頂しているから、とあなどっていたけれど、高山病は本当に恐ろしいと感じ、事前準備をしていなかった自分を恥じた。

 

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 浅間大社奥宮参拝

 

 頂上富士館は16時にしか開かず、先に皆で浅間大社奥宮にお参りに行った。無事に登頂できたことへのお礼を伝え、御朱印をいただいた。富士館は大部屋に布団が所狭しと並べられ、あっという間に登山客で埋まっていく。夕食はカレーと卵スープ。お酒の販売はなく、中尾会長と齋藤さんは、柿ピーを肴にお水で晩酌。夕日に映える影富士を、いつの間にか見に出られていたようで、後で写真を見せてもらった。19時就寝。高山病に悩まされた私は、夜中に3度も吐き気をもよおした。

 翌朝4時起床。山小屋の人に追われるように出発準備をし、近くの成就岳まで歩いた。山頂に泊まると、朝一番に登らずに御来光を見られるのがいい。すでにたくさんの人でいっぱいだったが、思い思いの場所で、うっすら赤く染まる東の空を眺めた。20分くらい経った頃だっただろうか。太陽の丸い輪郭が雲の上に顔を出した。何度見てもこの景色には涙が出る。またここに来られたこと、皆で御来光を拝めたことに感謝して剣ヶ峰を目指した。

 

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    山頂から御来光を拝む

 

すでに行列ができていたので、しばらく待って皆で記念撮影。その後、中尾会長、中村さん、齋藤さんはお鉢巡りへ。南アルプスや影富士がきれいに見えた様子。高山病で体調の悪いニカンさんと私は八合目まで先に下りることにした。

 

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 最高峰の剣ヶ峰(△3775.6m)にて

 

 宝永山から見る富士山は、火山であることを生々しく物語っていて、六甲おろしならぬ富士おろしに体をさらわれていきそうになる。ここから先は大砂走り。いつの間にか皆走り出し、ズルズルと大きく一歩を進め、あっという間に御殿場口へ。茶店でかき氷を食べ、タクシーに乗って御胎内温泉へ。この日は自衛隊の富士火力演習の一般公開があり、タクシーはそちらのお客さんで手いっぱいだったようだが、我々はたまたま御殿場駅から登山口へ来るお客さんの乗ってきたタクシーに入れ替えで乗ることができ、幸運であった。温泉で汗を流し、電車を乗り継いで帰京した。

 

 

【感想】       61期 齋藤庄一

新年会の年間登山計画に話が出ていた富士山山行が会報にのり、具体的な話となりました。例会が実施されれば是非参加したいと考えていました。

私自身、2000mを超える山に今まで登った事もなく若干不安でしたが、ベテランの諸先輩達と一緒という事で落ち着いて参加出来ました。富士宮ルート五合目からの出発でしたが、もうその時点で標高2300mです。既に私が過去に登った中で最高地点に立っています。五合目からも雲海を見渡す事が出来、とても感動しました。

中尾会長が先頭を無理のないペースで引っ張ってくれます。六合目、七合目と標高を重ね、なんとか山頂の山小屋前まで着く事が出来ました。事前に心配しておりました高山病の症状も出る事がなく登ることが出来ました。山小屋の受付は16:00からで、荷物もおろし、外に出て雲海に映る影富士も見る事が出来ました。

その後、夕食のカレーライスを頂き、19:00消灯に向け準備をし眠りますが、初めての山小屋ということと、標高の高い所にいる為か寝ては覚めの繰り返しで熟睡する事は出来ませんでした。それとなにより、すごいすし詰め状態で眠る事が初めてだったせいかもしれません。

4:00起床で、5:00過ぎに見られるご来光に向け出発の準備をします。外は寒いとの事で冬用装備で外に出ます。いきなり皆さんとはぐれてしまい、山小屋の近くのご来光が見える場所から、時間を待ちます。

新年の初日の出など、過去に何度となく日の出を見てきましたが、富士山の山頂でみるご来光は格別なものがありました。その後、小泉リーダーに探して頂きなんとか皆さんとも合流でき、剣ヶ峰に向かいます。

大渋滞のなか日本最高峰に立つ事が出来、記念撮影も出来ました。その後、お鉢巡りをしましたが、場所によっては風も非常に強く慎重に歩きました。お鉢巡りから見える富士五湖南アルプスなどを堪能し、御殿場ルートを下ります。途中からある大砂走りを駆け下り、登る時も見えていた宝永山に向かいます。この宝永山に向かう場所の風はとても強かったです。また、大砂走りを駆け下り、登った時のしんどさは嘘のように、五合目に下る事が出来ました。先程までの涼しさは嘘のように下界はとても暑く、山の上が恋しくなりました。

今回はとても天気にめぐまれ、貴重な経験ができ、企画して頂きましたリーダー、ご一緒して頂きました皆様どうも有難うございました。

 

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       宝永山にて

 

【感想】       54期 中村恵子

今日本で一番高いところにいるんや、と思うとなんか嬉しくてテンションが上がる感じだった。日本人のほとんどが(たぶん)一度は富士山にと思うように、私も日本に生まれたからには、富士山に登らなければと最近強く感じ機会があれば是非と思っていたが、今回行けて本当に良かった。それも絶好のお天気で行けるとは。ご来光もお鉢巡りも大砂走も影富士も体験できて最高だった。お鉢巡りの際、北岳間ノ岳八ヶ岳も見られた。行く前ビクビクしていた高山病は、私自身大したことなかった。行った人の中には、一回でいいと言われる人もおられるが、やっぱり富士山は日本一であり、機会があれば、何回でも行きたいと思った。

 

【感想】       26期 中尾 諭

富士山へは今回2回目、幸いにも天気が良く、初めて山頂に立つことができました。頂上からは、ご来光を拝み、早朝と夕暮れには雲に写る影富士も見ることができ、印象に残る山行となりました。

前回は56年前、本栖湖から山頂を目指す山行で、青木ヶ原の樹海にビバーク8合目の小屋に泊まって早朝に頂上を目指すこととしていた。8合目の小屋から出発するとき、雨は小雨模様でたいしたことはありませんでしたが、小石が吹き飛ばされる程の強風が吹き荒れていたため、遭難対策のスタッフが危険として登るのを止めていたため、風が収まるのを待たずに下山し、再度の挑戦を考えていた。

今回は5合目からの、大勢の人が登る一般化されている登山コースではありますが、さすがに日本一高い山、6月の地震の後始末で運動不足気味の身にとっては、ちょっと足に応えました。単調な登りだけですが、8合目辺りから両足の太腿と脹ら脛がつり気味になり、騙し騙し歩いていたのですが、山頂小屋の手前では四つん這いで状態での登りとなってしまいました。

下山の御殿場コースの砂走りは、細かい砂利が堆積してふかふかした感じだったので、雪道の下山のような感じで斜面を駆け降りるように下り、若干しんどくはあったが快適に下りることができ、楽しく登山を終えることができました。

同行の皆さん、ありがとうございました。

 

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    大砂走りを駆け下りる

 

【感想】  61期サーデバンディ ニカン

I had always wanted to visit and possibly climb Mt. Fuji ever since I came to know about Japan. Being a foreigner and living in Japan for quite a long time (5 years & five months, to be exact) and above all, being a hiker, I often got asked if I had climbed Mt. Fuji. People would be very surprised when I said “No, not yet, but it is on my bucket list!” Anyways, after I entered the Kyoto Hira-San Mountaineering Club in Spring 2018, I was told about the imminent plan of climbing Mt. Fuji. Hearing the good news, I got very excited and decided to give it a try!

On August 24, I joined four of the other members and together we departed Kyoto for Fujinomiya. It was one of the incredible hiking experiences that I have ever had in my life. Immediately upon arriving at Mt. Fuji, I was very much reminded of my home country’s mountains, which are also mainly covered with stones and rocks on the slopes. Nearly all the Japanese mountains that I had climbed before are green, mainly consisting of forests and partly rivers and streams, but Mt. Fuji was a different one in my experience.  

I felt fine hiking all the way up to the mountain hut where we were supposed to get warm food and spend the night. However, after arriving at the same altitude where the hut was located, I immediately started to feel nauseous, light-headed, and cold. Actually, I was not the only one feeling that way. Earlier during our hike, I realized that another friend was not also feeling well. I wanted to help, but did not know what to do. She joined us a while later in front of the hut and we all waited for the hut to open and let us in. Meanwhile, she kindly offered her Oxygen can to me which she had also received from other hikers earlier during the hike. I applied that and it was quite helpful! The next day, all of us went to watch the sunrise (splendid!!!) and to see the summit of Mt. Fuji at a 20 minute hiking distance from the hut, afterwards. We were also able to take some good shots together. While at the summit, three friends decided to head for a "Ohachimeguri" walk around the volcano crater and me and my not-feeling-so-good friend descended and wait for the others at a lower altitude where we could also breathe properly and get rid of the terrible headaches we were experiencing. After almost less than 30 minutes of waiting, the five of us could finally reunite and continue descending on the Gotemba trail down the volcanic ash fields. The walk was fun!  In the end, we had crushed ice at the last station after a friend booked a taxi for the hot spring. I will never forget the refreshing taste of that crushed ice and the very talkative taxi driver who took us to the hot spring that day! :) I would like to thank all the other four members for letting me be part of that amazing adventure!