9月に入り、秋の気配を感じる頃になると何故か比良が恋しくなる。
[個人] 初秋の比良:武奈ヶ岳
【日程】2006年9月9日(土)
【天候】晴れのち曇りのち雨
【参加者】3期 T.I. 他1名
【記録】JR比良駅7:30→イン谷口8:00→青ガレ9:00→金糞峠10:30→八雲ヶ原11:00→ケルン→武奈ヶ岳12:20→JR比良駅16:45
9月に入り、秋の気配を感じる頃になると何故か比良が恋しくなる。
湖西線から望む比良山系の頂上付近は、雲に覆われている。イン谷口までで汗だくになりまだ暑い。登山届を出し、登り始めると、何人かに追い抜かれたり、追い越したりしながら金糞峠に着く。今年3月、積雪の中、渡渉に苦労した沢には立派な手すり付きの橋がかけられていて、これで冬も安心して渡れそうだ。八雲ヶ原の湿原のウメバチソウは未だ蕾だったがサギソウ(鷺草)は可憐に咲き、この時期、この山野草を見るのも楽しみです。スキー場跡は、リフト、ロッジも撤去され、まったくの更地状態。5月、ここへ来た時、数匹の鹿が草を食べていた草原は、湿原再生の為か人工の池となり、すっかり様変わりしている。ススキの穂がそよかぜになびき、ここはもう秋。
ケルンと望武小屋に立ち寄り、ガスの中を頂上に向う。さすが今日は土曜日。頂上付近で下山する20人程度のグループとすれ違ったり、頂上では宴会状態のグループや多くの登山者で大賑わい。ガスの中で目に鮮やかに咲いていたトリガブトの花が印象的だった。
雲行きが悪く視界はない。一瞬、北西の空が開け青空が見え、歓声が上がったが直ぐに灰色の雲に覆われ、大粒の雨が降り出してきた。傘をさして昼食をとり、早々に下山。皆も蜘蛛の子を散らしたように下山してしまった。たたきつける雨の中、登山道は川のごとく水が流れ、辺りは薄暗く、夕暮れの中のようだ。それでもまだ登ってくる女性2人は、私どもに「こんばんは」と挨拶をかわしてくれた。あまりにも暗かったので。お互いに失笑したりして。
登ってきた道を金糞峠へ。若者のグループに先を譲り、時折り強く降る雨の中を慎重に下山。こんなに雨に降られた比良登山は初めてだった。京都は1日中晴れていたのに。