京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3212 作州の山旅 蒜山三山縦走

笹藪が薄れてカッパの下を脱いだら、またすぐ藪になったり、暑いのでカッパを脱いだら雨が降ったりと、天候的にはパッとしなかった。視界は開けなかったが、植物はいろいろあり、慰めになったようだ。

 

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写真:上蒜山にて(全員並ぶように合成)

 

記録 52期 秋房伸一

【参加者】L秋房伸一、四方宗和、西田和美、上坂淳一、藤松奈美 計5名

 

【行 程】

7日(土)ロッジ前19:00→22:20上蒜山登山口駐車場(秋房車デポ)→22:40犬挟峠駐車地(幕)

 

8日(日)5:15起床、犬挟峠出発6:10~7:00雲居平~7:50下蒜山~9:00フングリ乢~9:45中蒜山避難小屋10:00~中蒜山10:10~11:00上蒜山分岐~11:07上蒜山11:20~12:40上蒜山登山口~13:00デポ駐車場14:00=温泉=19:30京都市

 

【天 候】 7日 前泊場では雨

8日 曇り時々雨、後曇り

 

 

 

【記 録】

 夜の中国道は空いていて、順調に犬挟峠に着く。道中は曇りだったが、峠では雨。ちょうど峠に東屋があったので、そこにテントを2張り。快適に眠る。

 翌朝は鳥の声で目覚める。何種類かの鳥が元気に鳴いている。ウグイスもいるが、京都のウグイスとは語尾が違って「ホー・ホケチョ」と聞こえる。中国地方のウグイスの特徴だろうか。当地の♀にはこの鳴き方がモテるのかもしれない。東国のウグイスも鳴き方が独特だったのを思い出した。

 車をデポしてスタートなので、テント撤収も楽々。四方さんから、「(到着地点のデポ車の)キーはちゃんと持ったな」と確認されたが、当然そのはずである、と確認せぬままスタート。道ははっきりしているが、笹藪を漕いで行くため、Lが先頭。

 下蒜山まではそこそこの急登。ずっとガスに覆われていて、視界は数メートル。途中「雲居平」という看板があったが、まさしくそのとおりであった。笹藪が薄れてカッパの下を脱いだら、またすぐ藪になったり、暑いのでカッパを脱いだら雨が降ったりと、天候的にはパッとしなかった。視界は開けなかったが、植物はいろいろあり、慰めになったようだ。

天気が良くないので、ただひたすら淡々と歩き続け、下蒜山山頂。山頂は平で、積雪期にホワイトアウトしたら、ルート判断が難しそうだと感じた。中蒜山へも淡々と歩き、避難小屋で一服。

上蒜山へのアップダウンも淡々と進む。急登もあったが皆のペースは揃っていた。上蒜山の山頂へ稜線から行く道は、藪がひどくて、あまり人も通って無い様子。地形図ではそのまま稜線上に道があることになっているが、歩いた記録がネット上にもほとんど見られないのは、ヤブこぎへの意欲が湧かない雰囲気の山であるためだろうと推測した。

 上蒜山からの下山路で、ようやく下方への視界が開けたが、山頂方向は雲に覆われたままで、最後まで蒜山のゆったりとした姿は見られなかった。

 下山してデポ地に着いたところ、実は縦走中のある時点から直感的にまずい感覚がしていましたが、デポ車のキーが無く、皆さんには多大な迷惑をおかけしました。誠に申し訳ありませんでした。この場を借りて改めてお詫びを申し上げると共に今後の反省とします。

 

 

【感想】54期 藤松奈美

 小雨まじりだったため、とても瑞々しい森林の中を歩けました。緑したたり、山アジサイやアザミ、ササユリ、ウツボそうと、野の花がいっそう鮮やかにかわいらしく咲き誇っていました。

これまで、花を目的に山を登ることに、大きな魅力を感じていませんでしたが、あれほどの花に心を奪われました。西田さんがおられたおかげで、名前をたくさん教えてもらい楽しかったです。雑踏の中でも見知らぬ人ばかりだと通り過ぎるだけですが知った人に会うと会釈するように、花や木の名前をたくさん知っていると、山でもたくさんのあいさつができるんだろうなと思いました。

 

 秋房例会なのに、登山道を順調に歩き、最後の最後、ごほうびのように蒜山高原のかわいらしい眺望が楽しめ、何事もなく無事に下山(私がへんなところにあった碑につまづいてこけるというハプニングは置いといて)。縦走のため、2台に分けて置いておいた秋房号に到着すると、秋房さんが「鍵がない。小さいバックに入れて上坂号に忘れてきたのかも」と。

 

 出発前、四方さんが、秋房さんと上坂さんに「2人とも鍵持ったな」と確認したときは、よい返事をされていたのにも関わらず。苦肉の策で観光客にヒッチハイクすることになったのでした。やっぱり、無事には終わらない秋房例会。ちなみに、鍵はバックの中どころか、寝袋の中にあったそうです。四方さん、ちょっとご立腹で、その後、温泉入って四方さんと私はビールを飲ませていただいたのでした。ごちそうさまでした。とはいえ、とても楽しい例会でした。山の見方が広がりました。みなさま、ありがとうございました。

 

 

【感想】 40期 西田和美

 昨年と一昨年の秋、ウスキブナノミタケを求めて大山に登りました。その行き帰り、目にしたのが蒜山三山。ぽこっ、ぽこっ、ぽこっと並んだ姿が何とも印象的で、いつか訪れてみたいと思っていました。そして巡ってきたチャンスに、藪漕ぎで有名な秋房さんの例会であることも忘れて参加していました。でも藪漕ぎはほんのちょっぴりで、今回はまさにササユリの中を漕いで歩いたと言っても過言でないくらい、たくさんのササユリに出会えた山行でした。

 久しぶりのテント泊、普段ご一緒する機会の少ない藤松さんとも会話が弾み、楽しい二日間を過ごすことができました。最後までずっと車の運転をして下さった秋房さん、上坂さん、お疲れ様でした。それから、砂チョコを『おいしい!』と言って下さった四方さん、お気遣いありがとうございました。

 

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写真;花と蜘蛛の巣が多かった

 

【感想】「もう一度行きたいなあ」

6期 四方宗和

蒜山の山名を知ったのはかれこれ50年前の大学1年の頃である。当時華やかだった大学ワンダーフォゲルに入った時、一年先輩が「関西合同ワンデリング」に参加しその報告の中に蒜山が出てきて行ってみたいと思いながら50年が過ぎてしまった。

蒜山は想像していたとおり山麓は牧場やログハウスがよく似合い山は急登もあるが尾根に出るとスゲやクマザサに覆われた明るいであろう山であった。しかしあいにくの天候(ガスと霧ション)で眺望がまったくきかなかったのは残念であった。

案内書によると下蒜山からは大山も日本海も見えるとあるが我々はひたすら足元の山野草に活路を見出したのである。歩き中の話題が天候に左右されると云うことがよく分かった山行であった。

私は蒜山ヒルゼン)がにごることも知らなかったし下中上と三山に分かれていることも知らなかったし眺望を求めてもう一度天気のよい日に歩きたいものである。

 

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写真:下山路、蒜山高原がようやく見えた

 

【感想】 48期 上坂淳一

中国の山にはなじみが薄かったのですが、3月の大山に続き秋房Lの企画に参加しました。

蒜山は標高1100m~1200m、5~6時間で縦走できる、体力的には比良とよく似た感覚で登れるお手軽でよい山だと思いました。

ただ、比良と大きく違うのは、多雪地帯のためか、花の種類と数が豊富で、その点ではむしろ伊吹にも似ていると思いました。

ササユリ、ウツボグサ、レンゲツツジ?、アザミ、ヤマアジサイヒヨドリソウ、ヨツバヒヨドリオオバギボウシ、コバノギボウシトラノオ、イブキトラノオ、ヤマホタルブクロ、ツルアリドオシ?、オトギリソウ…

雲の厚いお天気の中でしたが、ウツボグサ、アザミとヤマアジサイにすごく色の鮮やかな個体があって清涼感を醸していました。ササユリとイブキトラノオはそこかしこに咲き乱れていました。

梅雨時でしたが、たいして雨にもあわず、この季節ならではの花々にも出会えて幸運でした。

企画していただいた秋房L、ご一緒いただいた方々に感謝申し上げます。

 

 

【感想】52期 秋房伸一

責任ある立場でありながら、事前の確認もきちんとせず、車のキーでご迷惑をおかけし、穴があったら入りたい気持ちです。 以後、気をつけます。

今回は、出発する前から小さなミス未遂がいろいろあり、どうも良くなかったです。大きなミスをしないように自戒して今後の山行に挑みたいと思います。