京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

 八ヶ尾山

丹波篠山多紀アルプスの東端に岩稜を従えた八ヶ尾山(678m)がある。上筱見の奥には急峻な谷間を流れ落ちる筱見四十八滝の景勝地があり観光エリアとなっている。四方前会長宅集合前に軽いハイキングの積もりで行ってきた。

20121027八ヶ尾山1

写真1: 八ヶ尾山678m (長谷山稜線より)

[個人山行]  八ヶ尾山      平成24年10月27日(土)

48期 山本浩史

丹波篠山多紀アルプスの東端に岩稜を従えた八ヶ尾山(678m)がある。上筱見の奥には急峻な谷間を流れ落ちる筱見四十八滝の景勝地があり観光エリアとなっている。四方前会長宅集合前に軽いハイキングの積もりで行ってきた。

【メンバー】 山本浩史L、井上純子、増澤由美 計3名

【行  程】 京都駅5:58=(京都縦貫道)=千代川IC=7:09筱見四十八滝入口7:18~8:12縦走路分岐~8:43サルガイチ山~9:04長谷山~10:02八ヶ尾山西峰~10:10八ヶ尾山10:50~11:22つまご坂登山口~12:05 P484~12:39筱見四十八滝入口12:45=13:07草山温泉14:21=14:56△四方邸

20121027八ヶ尾山地図1

【山データ】 天候 晴れ 歩行 7.6㎞ 5時間23分 延登高 880m 延下降 880m 4座登頂

京都駅に6時に集合、3人だと集合も早い。予定の2分前に出発し京都縦貫道を走ると丹波篠山は意外に近い。1時間11分で登山口となる四十八滝入口に到着した。東屋があり奥はキャンプ場になっているが今季の営業は終了している。筱見は一般的に「ささみ」と読むが、「しのみ」が正しいとの説もあるようだ。まあ集落名に合わせて「ささみ」としておこう。筱見四十八滝は名のある滝が8つ、小規模なものを入れると48あると云うことなのか。或いは単に沢山あると云うだけなのかは定かでない。

歩き始めるとまず手洗滝が現れるが手水のような優しいものではない。次は弁天滝で傍らにお堂があり弁天様をお祀りしているのだろうか。おっと!衛星を捉えるため車の上に置いたGPSを忘れて来た! 此れは取りに戻るしかなく一人急ぎ足で戻った。他の登山者はまだ誰も来ていない。GPSは屋根の上で主を待っていた。振り出しに戻り二人が待つ肩ヶ滝に急ぐと汗が噴出した。滝見道は岩場の通過もあり結構険しい。長滝は名の如く一番?の落差と云うか長さがあるが低山の宿命でどの滝も流量は大したことはない。シャレ滝は何がシャレているのか不明だが一寸隠れたような位置にあったのでそれが“洒落”なのか? 大滝、二ノ滝と続き、最後は一ノ滝で打ち止めとなる。一ノ滝は2段に別れた滝壺が小じんまりとして可愛い。滝巡りが終わると傾斜が緩くなり源流域の小川となり京都北山芦生の雰囲気と似ている。

広い谷筋は何処でも歩ける。2.5万図にルートに登山道の表示はなく多紀アルプス縦走路に入り、稜線に達した所で分岐しようと目論んでいたが、広い谷間の中央に分岐の表示があった。此れを辿るが現在位置を誤認しP616に登るつもりが乗り上がった処はP616の東の肩だった。反省! 次の小ピークは長谷山への分岐、縦走の途中から寄り道して登ろう。長谷山に行く前に長谷山より高いピークがある。ピークに辿り着くと「サルガイチ山」と山頂標識があった。標高は630m程度、北側の展望が利く。思わぬ所に山頂標識があり1山儲けた。長谷山(610m)は展望なく直ぐに折り返した。

分岐のピークに戻ると「9/15~11/14入山禁止」の看板が掛っている。松茸の取れるシーズンは入山出来ないようだ。一寸後ろめたいが此処まで来た、以上八ヶ尾山を極めたい。松茸を見つけても絶対取らない。と心に誓い歩を進めた。P570から510mの鞍部に下った後170m近くを登り返す。標高が上がるに連れ岩場となってきた。西に張り出したピークに「西ノ峰」の標識が掲げられていた。展望はないがまた1山稼いだ。八ヶ尾山への登りは岩稜が続き多紀アルプスの一部であることを確認できる。辿り着いた八ヶ尾山(678m)山頂は広く、小さな祠があり石碑に「八ヶ尾水分神社」とあった。しかし以前のネット記事を見ると確かにあった筈の山頂標識は何処にもなく拍子抜けだが展望は360°広がり、多気アルプスの三嶽や小金ヶ嶽、弥十郎ヶ嶽、白髪嶽など行った事がある山々が望めた。

ゆっくり休憩し南に向けて下山した。下りた処には“つまご坂登山口”と表示があり、やはり「松茸山入山禁止」とあり、更に「無断入山者には110番通報し落札価額の相当額を貰い受ける」と脅しがあった。「後は四十八滝入口に戻るだけ」と気楽に考えていた。林道を歩くと黄色いキノコの群落、幼菌はまことに可愛らしい姿をしている。弁天池の堰堤に突き当たり直接堰堤に付いている階段を登る。溜池の南岸を進むと踏み跡もなくなり倒木間伐材で荒れた谷間となった。2.5万図によるとしっかりと登山道が描かれているが現実は殆どなくなっている。一本手前の谷に入ってしまい立木や根に掴まりP484に乗り上がった。もう谷に下りるのはリスクが多そうなので南西に伸びる尾根を下ることにした。思った通りの広場に下り立ち、外し続けた読図だったが最後に〆ることが出来た。林道を少し歩き滝の入口に達し登山を終えた。

後は汗を流しに草山温泉に向かう。3年前の関西百名山シリーズで三嶽に行った後、スタンプカードに沢山判子を押してもらい無料招待の権利を貰ったが、それ以来、来る機会に恵まれなかった。随分時間が立っているので使えるかどうか心配だったが、快くOKを出して貰い一人タダで入ることが出来た。入浴後はアイスを食べて綾部の四方邸に向かった。宴会の準備が整うと早速乾杯、夜の更け行くままに楽しい時間を過ごした。

《山紀行784》

【感 想】 48期 井上 純子

早朝の京都市内から篠山方面への道はうす曇りで、大丈夫かなと不安な出発でしたが、山本リーダーの予言どおり登山口に着くと快晴の登山日和となり、ひと安心でした。プチ滝コースを巡り、稜線上から雲海を眺め、アルプス縦走のような(多紀アルプスというらしいですが・・・)贅沢な気分を味わわせてもらいました。紅葉には少し早かったですが、真夏を除けば低山は楽しいなと思えた、充実の一日でした。

【感 想】 55期 増澤 由美

今回の山行では、今回色々な場面で地図とコンパスが活躍するのを目の当たりにし、安全に楽しく山登りをするためには、地図とコンパスを使えることはとても大事だということを実感し、これまでただ人の後について山登りをしていたことを反省しました。今回丁寧に教えて頂いたので、これからは自分でも地図が読めるようになりたいと思います。朝は天気が心配でしたが、山頂はひらけていて、とても景色が良く、気持ちが良かったです。

20121027八ヶ尾山2

写真2: 八ヶ尾山山頂にて

20121027八ヶ尾山3

写真3: 小金ヶ嶽725m、三嶽793m (八ヶ尾山山頂より)