京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

NO.3026 スイスアルプス・トレッキング

2010.6.27~7.5

整備されたコースが5万km

以前から一度行ってみたいと思っていたヨーロッパアルプスに今回はトレックツアーに乗っかってスイスアルプスを歩いた。

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NO.3026   

スイスアルプス・トレッキング

         6期 四方宗和

参加者 L 四方宗和、四方真知子

 

整備されたコースが5万km

以前から一度行ってみたいと思っていたヨーロッパアルプスに今回はトレックツアーに乗っかってスイスアルプスを歩いた。私自身は約10年まえにドイツの取引先の案内で土日利用のグリンデルワルド~ユングフラウヨッホの観光はしているがその時は天候が悪く何も見えないバスと登山電車の旅であったので今回が初めてのスイスと云っても差しさわりがない。一方、真知子会員は過去2度ばかりスイスは経験あるがいずれも観光(乗り物での往復)でこの地でのハイキングは初めてとのことであった。

小さな国土ながら起伏に富んだスイスは地球一周よりも長い約5万kmのハイキングコースが用意されておりいずれも整備されていると云う。

歩いた地域

ベルナーオーバーラント:ベルン州の高山地域との意でグリンデルワルド、クライネシャデイック、ミューレンを含む山麓の村々。これらの村からはアイガー、メンヒ、ユングフラウが常に見えている。

サースフェー:スイス国内だけにピークがある国内最高峰・ドーム(4,545m)はじめ4,000m級の山と氷河に囲まれ「アルプスの真珠」と呼ばれている地域。

ツェルマット:云わずと知れたマッターホルンのスイス側の登山基地の町。登山電車やケーブル、ロープウエーが四方八方に延びておりハイキングコースには事欠かない。

 

6月29日  晴れ

偶然の出会い

前日の午後にグリンデルワルドに入りスーパーで買い物をしたり村中を散歩したりだったのでこの日はゆとりを持っての1日の始まりだった。

朝食前に散歩していたらホテル前(ホテル・ダービー)でどこかで見た顔、なんと7~8年前まで当会が開催していたスキーバスの常連だった「藤原さん、石津さん」にばったり、同じホテルに泊まっていたらしい。

クライネシャデイック(2,061m)~

アルピグレン(1,616m)

登山電車でクライネシャデイック経由ユングフラウヨッホヘ。

アレッチ氷河、展望台からの眺望、氷河の下に作られたアイスパレスなどを観光した後又、電車でクライネシャデイックまで戻りそこからアルピグレンまでの2時間半がこの日のハイキングであった。アルプスの3大名花であるアルペンローゼとエンジアンの2つをはじめ多くの花を見ることが出来た。

この夜は丁度夕食時にワールドカップの日本対パラガイ戦があり延長、PKとなったので夕食の時間を日本人全員遅らせた。

 

6月30日 快晴

アルメントフーベル(1,907m)

~ミューレン(1,639m)

グリンデルワルドを後にし鉄道~ケーブル~登山電車と乗り継いで昼前にミューレン着、スーパーで買い物をして後ケーブルでアルメントフーベルヘ。

そこで昼食を取り約3時間かけてミューレンまで上り下りのハイキング。ここからの眺望はアイガー、メンヒ、ユングフラウが一望にそれを眺めながらの昼食は圧巻であった。

小さな峠を越えると広いお花畑と牧草地、羊や牛が夫々1群となって群れで草を食んでいる。人影がないが正に「ハイジ」の世界であった。少し起伏はあるが約3時間のコースであった。

 

7月1日 快晴

ハーニク(2,350m)~サースフェー(1,800m)

鉄道とバスにてサースフェーへ。

ケーブルにてハーニクまで上がり昼食の後、スイス国内最高峰のドーム(4,545m)とその周辺の山々、そして氷河を見ながらの下り主体のハイクで約3時間半でサーフェーに。途中氷河からの小さな川を横切った時、手をつけてみたが10秒が限界であった。サースフェーの村にすぐ近いところにアルプスの人気者マーモットが生息しており穴から出てきた3匹を目撃できた。

この地サースフェーはサッカー・岡田ジャパンが南アに入る前に合宿をした所として記憶しておられる方も多いと思うが夕食後、選手団が泊まっていたホテル、練習をしていたスポーツ公園を見学に出かけた。又、町にはスイス国旗に並んで日の丸が多く見られ我々にサッカーの話題を話しかける人もいた。

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7月2日 快晴

スネガ(2,300m)~ツエルマット(1,620m)

サースフェーから鉄道とバスを乗り継いでツェルマットへ。チェックインの後、地下ケーブルとさらにロープウエーを2つ乗り継いでロートホルン(3,103m)に向かった。ここはモンテローザマッターホルンなどを望む絶好の位置で展望台としては申し分がない。いつもの様に眺望をほしいままにしての昼食である。この日のコースは昼食後、ロープウエーでスネガ(2,300m)まで下りそこからツェルマットまでの3時間の下りコースである。スネガには池がありそこに写るマッターホルンは観光客の格好のフォトスポットであるがこの日は好天にもかかわらず少し風があり「逆さマッターホルン」は写真にすることは出来なかった。

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しかし緩い下りのトレック道はいつも正面がマッターホルンと云う構図で山小屋あり教会ありレストランあり家畜小屋ありでどれも絵になる光景であった。ツェルマットが近くなるにつれ牧草から森林地帯と移り変わる。しかしマッターホルンだけは見えている・・・・そんな感じの道である。

夕刻宿からはマッターホルンの穂先が望め夕焼けに染まった穂先が望めた(アベントロート)。

 

7月3日 快晴

ゴルナーグラート(3,130m)~ツェルマット(1,620m)

これまでツアー12人と行動をともにしていたが少し歩きたい組とこれまでどおりのトレック希望者と2組に分かれての行動となった。真知子会員はクラインマッターホルン(小さなマッターホルン、3,883m)までロープウエーで上がりマッターホルン、ブライトホルン、モンテローザの眺望を手に取る用に楽しみいったんシュバリュツゼーまでロープウエーで下りシャバリュツゼー(2,582m)からツェルマットへ4時間のコースを選んだ。

私はゴルグラートまで登山電車で上がり(約35分)そこから5人のメンバーでツェルマットまで5時間下りコースである。

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昨日同様この日もたえずマッターホルンを見ての下りで、途中リュッツェルボーデンにはマッタホルンを背景にしての絶好のフォトスポットがある。又、マーモットの生息も多くあるときはペアーを又あるときは6~7匹のファミリーも見かけた。途中レストランのベランダで地ビールもいただいた。

又行ってみたいスイスアルプス

ヨーロッパアルプスには’95、’96年に藤岡、中島パーテイが又、2005年には山本(夏)君が赴き夫々それなりの成果を挙げている。私は今回ツアーでの参加であったが次回行く時には独自のプランで動けるようにしたい。再度当会としても岩稜、雪稜を目指しての計画が出てきてもいいのではないか。

ツェルマットで仕入れたホルンとヨーデルのCDを聴きながらそんな事を考えている。

食べ物

今回のツアーは朝夕が付いており昼食はランチ又は山中のレストランと云うことであったが私と真知子会員は毎日「前日仕入れたパン、チーズ、ハム、果物」のランチで通した。他のメンバーも日を追うに連れレストランをやめてランチになっていった。天候の良かったせいもあるが、スイスは意外と物価高でレストラン利用者に聞くと毎食2,000円近くかかっていたようである。

自由行動であった最後の夕食はやはりチーズホンデュと云うことになり全員で出かけラクレットと共にビールの杯がすすんだ。

それと私の場合は山を下りると夕食前に必ずホテルのレストラン化近くのレストラン(もちろん屋外)でビール(500dcl)を頂いた。食べ物とは言えないがこれも今回の旅の楽しみの一つであった。

 

フラワーハイキング

        42期 四方真知子

スイスの空は晴れ

夫のお供でスイスアルプス五日間

ハイキング

白いアイガー メンヒ ユングフラフを

見上げ

フェー氷河の流れを渡って

特徴ある三角のマッターホルンの周りを

めぐり

毎日下りだけ三時間あまり

赤 黄色 紫 白の小さな花々が咲く

緑の牧草地の中どこまでも続くトレイル

時にはカウベルを鳴らす牛達がとうせんぼ

行き交う人にハローと挨拶すれば

こんにちはと答えがかえる

アルプスの三大名花

つつじのような赤いアルペンローゼ

リンドウに似た鮮やかな

青紫色のエンジアン

ガイドさんの柔らかな声の説明が

風に乗れば

カタカナの花の名は三歩進めば

もう忘れるの

一人の言葉に仲間の笑いがこだまする

広大な展望をおかずにピクニックランチ

持参した抹茶でほっと一息

ユングフラフヨッホの三千四百五十四メートル

クラインマッターホルンの頂上三千八百八十三メートル

汗もかかずに一気に私たちを上げてくれる

登山電車 地下ケーブル ロープーウエー 

自然の雄大さと共に人間の知恵にも感服

環境保全のため電気自動車が走る麓の町

ツェルマットは

老いも若きも日本人だらけで 

まだまだ日本パワー健在

カメラに収めきれないスペクタクルな景色

山に見惚れ 花に感激 仲間の輪に満足な旅だった