京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

近畿百名山シリーズNo.12Ⅶ 愛宕山・梨ノ木谷と水尾新年会

f:id:hirasankun:20150329220006j:plain

 

写真1: 梨ノ木谷の明るい斜面を登る

 

 

f:id:hirasankun:20150329220029j:plain

平成2718()

 

恒例となった新年愛宕山登山。今回は梨ノ木谷を登り首無地蔵に達し笹ヶ谷を通って愛宕三角点を経由した。水尾への下山は岩ヶ谷を歩いた。正月以来の雪が残りその上に昨夜の雪が降り積もり、雪晴れの青空の下愛宕の他に道を辿った。

 

【メンバー】 山本浩史L、中尾論、小泉賀奈子、船木佐織、小西幸一郎、深澤圭子、岡田裕美子、宇野裕美、関根 啓史、加藤 由希子     10

【行  程】 阪急嵐山7:407:55清滝BS 7:578:02金鈴橋8:129:13梨木大神~10:15首無地蔵10:2811:43愛宕三角点12:0212:20愛宕山12:3012:48岩ヶ谷下降点~13:53府道出合~14:00水尾・辻の家16:5017:00保津峡17:0817:28嵯峨嵐山

【登山データ】 晴れ一時曇り 歩行12.4 6時間03 延登高1,022m 延下降852m 1座登頂

 

新年愛宕登山は山本憲彦さんの例会に参加したのが最初だったが近畿百名山シリーズとして実施するようになって7年目となった。毎回バリエーションルートを登っているが今回は梨ノ木谷から笹ヶ谷を遡ることにした。清滝BSから堂承川林道を進み梨ノ木大神へと進む。昨夜の平地での雨は雪だったようで市内の山は標高100m以上で真っ白になっていた。雪に備えて金鈴橋の袂でスパッツを付けて船木さんを先頭に歩き出した。堂承川林道を進み大杉谷の分岐を過ぎ左岸に渡ると直ぐに八丁山への登路、2年前に登った道を右手に見る。この先林道は倒木や護岸が抉れたりしてかなり荒れている。最早車の走行は不可能な状態、右岸に林道支線の跡のような道が山中に伸びている。堂承川を渡る橋は失われているが、此れが2.5万図にある月輪寺北の尾根に続く道のようだ。いずれこの道も近畿百名山シリーズに取り入れたい。

林道は緩く左にカーブし梨ノ木大神に到ると「梨木大神」と刻まれた石碑がある。堂承川を渡り梨ノ木谷へと入って行くと林道の荒れが酷くなり標高480m辺りで道は途切れた。左岸が伐採され明るく真っ青な青空に雪が映える。林道終点で休息を取り登山道となった道を登る。標高が増すと積雪の量も増して20㎝ほどになってきた。険しい部分もあるが明るい谷で気持ちが良い。水流が途絶え急登の斜面を登りきると雲心寺林道に飛び出した。首無地蔵が鎮座しており、集合写真を撮り暫し休憩した。市内の展望が利く開けた所だが今日はガスっぽい。恒例のミッションは「八丁山を山座同定」で直ぐ近くの山なので雲に隠れることもなくコンパスを合わせる確実に同定することができた。

竜ノ小屋方面に少し進み笹ヶ谷に入る。春先はクリンソウが咲く保護地でロープ柵が設置されているがクリンソウは全て雪の下だ。なだらかな谷で渡渉を繰り返しながら遡行するが、谷の中を歩いても殆ど支障はない。谷間の積雪は深い所で50㎝程となった。新雪の下に正月に降った雪が締って2層になっているようだ。細い水流が遂に途切れ雪の斜面が急登となり首無地蔵からの稜線に乗り上がった。こちらにはトレースがあり愛宕ジープ道に続いている。三角点の斜面に乗り上がりたかったのだが取付きを見い出せないまま南の小ピークまで来てしまった。南に回り込むように迂回する形となり3等三角点「愛宕(890m)に乗り上がった。

水尾の宴会までまだ時間があり、お腹が持たない。控え目に栄養補給をして愛宕山(924m)山頂を目指した。白髭神社の前を短絡し参道石段の途中に出ると踏み固められた雪がおっかなく、除雪された左端を歩いた。去年は無かったが「アイゼンを外して参拝を」との立て看板が出ており、多くの登山者がアイゼンで訪れていた。因みに我がパーティーはアイゼンを使わなかった。時間が押して予定より50分遅れている。社務所前でトイレ休憩を取り下山に掛った。ジープ道を来るときは雲がかかっていた比叡山が姿を現した。東京から参加した深澤さんと岡田さんが明日登る山だ。

2つ目のミッションは「岩ヶ谷への下降点を特定」でジープ道を三角点方向に進んで行くと小屋のある処に下降点を見出した。岩ヶ谷は標高差500m以上を一貫して下る谷でミッション3は「府道までの所要時間を予想」とした。地形を2.5万図から読み取り夫々30分から52分の予想タイムが出揃った。トップを脱落した船木さんに代わり中尾さんが先頭に立ち急斜面を下りだした。所々石垣が組まれた道跡が残るが総じて荒れている。平成21年にも歩いた道だが倒木などで荒れ方が増しているようだ。小泉さんの友人の加藤さんは山の経験が少なく、足に疲れが出だしたようで、先頭グループから随分遅れてしまった。

府道に達したのは13:53、所要時間は63分だった。加藤さんの予想した52分が一番近かった。後は車道歩きで水尾辻の家を目指すが、14時までに入らなければならない。男性4人は小走りで急ぎ1.2㎞の道程を7分で駈けてぎりぎり間に合った。女将さんの機嫌を損じなくて済んだ事が嬉しい。先に柚子風呂に入り、11分後に着いた女性陣と交替し効率よく風呂に入り、今回は鶏の水炊きで水尾の里を楽しんだ。

 

f:id:hirasankun:20150329220011j:plain

写真2: 見上げれば青空が美しい梨ノ木谷

 

 

f:id:hirasankun:20150329220027j:plain

 写真3: 愛宕神社石段下にて