【日程】2007年5月26日(金夜)-5月28日(日)
【参加者】計3名
【天候】快晴
【記録】
5/26 22:00山科駅→24:00蒼滝橋P~24:40北谷BP
低気圧の通過に伴う雨もあがり、明日の上天気を予感させる夜風のなか、U坂、O、T中のメンバー3名は山科駅を22時に出発し、御在所岳の登山口である蒼滝橋駐車場に到着したのは夜中の12時でした。
それからヘッドランプでぬかるんだ足元を照らしながら宿泊地である北谷の愛知岳連そばのテント場に着いたのが40分後。
すぐにテントを設営し三人シュラフカバーだけでの就寝。
5/27 5:30起床 6:00出発~6:30一ノ壁取付~11:00前尾根に移動~17:00前尾根終了~17:40北谷BP
Oのリードでまず2ルートをのぼり、先週は登らなかった3ルートをU坂のリードで登り懸垂下降で降りる。ここは一壁の入門編らしい。Oは色々なルートを本と照らし合わせては上坂さんと難易度とかを確認しあっていたが、その会話をそばで聞きながら初心者のT中は10aなんて???だった。
一ノ壁の反省点としては、辿る前に頭の中でルートを描いてのぼっていくはずだったのに、いざ登り始めると頭は真っ白になり、下部で見つけたクラックとか手がかりになりそうなでっぱりとか突っ込めそうな穴とかそんなものきれいさっぱりどこにあるのかわからなくなり、その場その場の勘だけで登ってしまったこと。
その後前尾根に移動しnormal routeに取りつく。1ピッチ目はleadのOのbelayをやらせてもらう。支点からのSelf belayの取り方とATCを使ったbelayのやり方も先週の上坂のbelayをやったばかりだったので少しはびくつかなくなったような気がするが、ロープの操作はまだまだニュアンスが掴めない。もしもリードが滑るようなことがあっても私には止められるんだろうかと緊張はロープのtensionよりたぶん強かったはず。
次にT中がセカンドでいく番が来た。
先週「えっ!ここをザック背負っていけるの?」と言いつつもなぜか無我夢中でよじ登ることができたというのに、今回は2度も失敗。なにも学習できていないのかと情けなかった。ただ勘だけを頼りにその時の足がかり手がかりを見つけ出してはやみくもに登っていた証拠だ。
それでもとりつきの失敗から先はなんとなくスラブを登るということの靴の運び方の勘が戻り、口の中はからからではあったが、晴天のなかP7normal P6face P5北谷側 P4 P3 P3Bスラブ P3Cスラブとやぐらの下部までやってきた。(2度目だというのにほとんどrouteなどなにも残っていなかった。恥ずかしいことだが・・)U坂とOのリードで無線でのcallを使っての登攀だった。やはりここでも大きな反省点が!!花崗岩特有のおろし金状態の表面のせいで、指先は2週続けての登攀のため血があちこち滲んでいたのを放っておいたら回収した二人のヌンチャクについてしまい、内心あまりきもちいいものじゃなかったかも・・・・(OさんU坂さん、私は四月に人間ドックで血液は異常がありませんでしたのでどうかお許しください。)
やぐらを登り残したが時間はすでに午後5時を回り・・・――ということでここでtime up!前壁ルンゼを下ってテント場に戻った。6時だった。
5/28 4:30起床 5:40出発 7:30前尾根取付 12:00P6から撤退 13:00蒼滝橋P
翌朝は再び前尾根を目指して出発。
ところが、T中は軽やかな二人が羨ましいくらいに足取りが重く、こんな状態で岩をのぼれるのだろうかとまたまたその不安を告げてしまったものだから、予定変更の無駄な時間をとらせてしまう羽目になりすんなり登攀を開始できなかったのである。さらにタイミングの悪いことに、先行partyの遅さもあって前尾根ノーマルルート開始がなんと7時半過ぎ!そのあとも遅々として待機を余儀なくされて2ピッチ目のチムニーのところで、チムニーでの荷揚げと登り方の練習をすることとなった。Oはすべてにおいて流暢なギアさばきで荷揚げもこなし、身のこなしもスムーズでチムニーからの脱出を難なくクリアーしたというのに、T中はといえば上からOにビレーしてもらい声援も貰いほうほうの体で這い出ることができた。時間はちょうど12時。リーダーの判断で、P6から捲き道を下山することとなった。これで二日にわたるtrainingは幕を閉じることになったのである。
M山氏の言われる課題はやはり山のようにあったと認めなければならない。
- 自分の役割上何をやればよいかの判断がのろいから迅速な準備ができてない。
- ギアの使い方が未熟で時間がかかる。
- ギアの使い方がわからない。たとえばカム:どうして回収していいのかわからなかった。
- 連チャンでは集中力が続かず、疲れも手伝って気力も足も踏んばることができなかった。要するに持久力のなさをとことん痛感。こんなことではやはりバットレスは夢のまた夢かもしれないとため息が出た。
- 連携playなんだからその流暢な手作業の流れをぎくしゃくしてはならないと肝に銘じた次第。
まだまだ語りつくせぬ思いだがとにかく1歩1歩課題をクリアーしていきたいと強く思った。
最後に山屋らしくない情緒的感想を一言・・・
OさんもU坂さんも無駄な会話はしない人種で、私はいつも耳を澄ますことができました。Oさんにはもう忍耐の塊というくらい辛抱強く後ろからずっと見守ってもらいどんなに申し訳なくもまた感謝したことか!ありがとうございました。
【感想】C.O.
簡単なルートなのでしょうが、ある程度リードできたのはもう1年半ほど通い続けているクラックスの成果なのでしょう。自信になりました。
事前のメールも含めてU坂さんの山への考え方は非常に勉強になるし、T中さんのファイトはこちらまで鼓舞させられます。このメンバーで是非チンネに行きたいですね。N野さん、M山さんも休んでいられませんよ。