メンバー・場所・活動形態、時間を追う毎に刻々と変化してゆく旅には、様々なドラマが待っていた。
【参加者】入れ替わりが激しいため、日毎に記載
長旅物語のはじまりはじまり~
<番外編>
2009年9月19日(土)~23日(水)
信越五岳トレイルレース100km
メンバー・場所・活動形態、時間を追う毎に刻々と変化してゆく旅には、様々なドラマが待っていた。
【参加者】入れ替わりが激しいため、日毎に記載
【天候】日毎に記載
【レースリザルト】
加藤 2時間39分25秒
(種目別3位/30名,総合118位/364名)
富岡 3時間35分56秒
(種目別15位/30名、総合265位/364名)
野沢 2時間39分12秒
(種目別50位/175名,総合116位/364名)
松井 2時間58分39秒
(種目別97位/175名,総合210位/364名)
寒川 池ヶ成公園(14.1km)リタイア
■信越五岳トレイルレース100km
寒川 14時間37分42秒
女子4位/完走43名(参加者72名)
総合60位/完走390名(参加者532名)
9月19日(土) 晴れ
■レース現地泊
【参加者】加藤一子、富岡慶子、野沢邦彦、寒川陽子
【行程】
13:30東向日駅=(マイカー)⇒16:20大江山バンガロー(22:30就寝)
【記録】48期 寒川 陽子
野沢車で一路北へ。丹波・綾部の里山が延々と続くのどかな風景、天気も文句なし。翌日レースコース上となる双峰公園まで標高差420mのアスファルトの九十九折を車ですいすいと稼ぐ。明日は自足だと思うと気が重い。役員や他の選手の姿は見当たらず、満点の星空を眺めながらちょっぴり前祝い。
9月20日(日) 晴れ
【参加者】
加藤一子、富岡慶子、野沢邦彦、松井篤、
寒川陽子(いずれも選手)
大江山レースMA
【行程】
7:30起床=(マイカー)⇒会場・スタート→蜂・池ヶ成公園リタイア=(搬送バス・救急車)よさの海病院15:00=(マイカー)⇒15:30会場16:00=(マイカー)⇒1:00笹ヶ峰駐車場(仮眠)
【記録】43期 野沢 邦彦
過去二度の出場ではいずれも3時間をオーバーしているので、今回の目標は3時間切り。余計なことは考えずにそれだけを目指してスタートしたが、道中再三に渡るイチコさんの追撃を受けたお陰で望外のタイムでゴールすることが出来た。コースコンディションも最高で今まで嫌いだった大江山が好きになったかも、来年は2時間半切りを狙うかな。にしても松井さんには脱帽、初コースでも難無く2時間台で纏めてくるあたりさすがというほかない、腰痛とか聞いていたがいつ練習してるんだろう。
ゴール後、寒川さんが蜂にやられて救急車で運ばれたと聞きビックリして病院まで迎えに行ったが、翌々日にウルトラマラソン完走してしまうんだから人間業ではない。更に5日後またも100キロ走り切るのだからやはり彼女は獣と讃えるしかないようだ。
第4回よさの大江山登山マラソン大会 平成21年9月20日(日曜日)
昨年の雨の大会と打って変わり、秋晴れのよい天気に恵まれ、4回目を迎えた今回の大会は地元は勿論のこと、京阪神や関東の方からも過去最多の752人方々に参加いただきました。
本大会では、自己の体力の限界に挑戦されたり、目標タイム達成を目指されたり、親子で、また仲間と楽しく一緒に走られたりと、年齢や性別、体力などに違いがあっても、大江山を縦走する23.5キロコース、ちりめん街道など加悦を走る10キロコースと3.5キロコースの3コースから自分に合ったコースを選んで参加していただける大会にしています。
ゲストランナーとしてお迎えした小崎まりさんは2007年大阪国際女子マラソン大会では2位、2003年日本選手権では5,000m走で優勝されるなど様々な大会で輝かしい実績をお持ちです。また毎年京都で開催される「全国都道府県女子駅伝」では、優勝した京都メンバーの一人として活躍されました。小崎選手には、参加者の皆さんと交流を深めながら、さわやかな秋の与謝野路を走っていただき、大会を盛り上げていただきました。
しかし残念なことに、標高差830mの大江山縦走23.5キロコースで競技中のランナーがキイロスズメバチに刺されるという事態が発生してしまいました。20人ほどの方が刺され5人の方が病院に運ばれましたが軽傷で大事に至らなかったというものの、申し訳ないことでした。
実行委員会や町職員が前日コースを歩いて点検をした際、ハチの巣を見つけ処理しましたが、高い木にへばりつくようにあった巣は気がつかなかったとのことです。本当に痛い思いをさせ、お詫びを申し上げます。
また、本大会には、福知山陸上自衛隊第7普通連隊、京都府与謝の海病院、京都府宮津警察署をはじめ関係団体の皆さんが現場にいて、速やかな対応をしていただいたことに心より感謝いたします。
この大会が皆さんが豊かなスポーツ大会を築かれ、相互に楽しい交流を深められる機会となりますよう、お手伝いが出来ればと願っていますが、来年はコースのチェックをさらに入念にし、事故のないようにしたいと思います。
(与謝野町HPより抜粋)
9月21日(月) 晴れ
■火打山登山
【参加者】
CL野沢邦彦、SL富岡慶子、加藤一子
尾瀬です(野沢
【行程】
笹ヶ峰駐車場7:10~黒沢7:43~富士見平8:45~高谷池ヒュッテ9:37~火打山10:40~11:06~高谷池ヒュッテ12:01~黒沢池ヒュッテ12:40~富士見平13:22~黒沢13:57~笹ヶ峰駐車場14:27(寒川と合流)15:30=(マイカー)⇒16:00斑尾高原レストランハイジ(野沢、富岡、加藤は大池キャンプ場で泊。寒川はレース前夜祭後、斡旋先のペンション泊)
【記録】22期 加藤一子
前日の蜂騒動のせいで、寒いの眠いのと言って起きてこられない寒ちゃんを一人テントに残して、三人で出発する。四年前、妙高山に登ったときと同じメンバーである。前回は高谷池ヒュッテまで行ったのに、時間の加減で火打山を断念している。今回も15時までという時間制限の中、火打山のピークハントということで、出発した。寒ちゃんがテントで臥せっていたせいか、お天気がとても良く暑いくらいだったが、空気も澄んでいて紅葉も美しく、快適だった。木道等で、登山道も整備されているので、予定通りサクサク歩けて、(前日の大江山レースの疲れが若干残ってはいるものの)火打山頂上へ。頂上からは、妙高山や焼山、雨飾山、高妻山などがよく見えた。 帰りは、黒沢池ヒュッテ経由で富士見平へ向かった。平坦な道で木道の上を気持ちよく歩けた。富士見平からは各自のペースで、木道を走ったり?しながら、登山口まで下山した。
どうよこの快晴
9月22日(火) 曇りのち雨
信越五岳レース
【参加者】寒川陽子(選手)
【行程】
3:30起床・4:10→4:30斑尾高原レストランハイジ・5:30スタート→菅川登山口(第1エイド)→斑尾高原レストランバンフ(第2エイド)→妙高高原兼俣(第3エイド)10:10→黒姫(第4エイド)12:00→笹ヶ峰ダム(第5エイド)14:10→大池(第6エイド)16:30→鏡池(第7エイド)17:30→戸隠神社中社(第8エイド)17:50→飯綱高原ゴール20:07・21:30出発=(送迎バス)⇒22:20池廼家旅館(23:30就寝)
【記録】48期 寒川 陽子
部屋にいた蚊と格闘しているうちに起床時刻になってしまった。夕食同様、朝食も宿泊先では出ず、大会側の会場で提供される。夕食は飲み食い放題だったが、朝食は1人につきパン1個、バナナ1個、スープ1杯にドリンクと質素なもの。テーピングはしない主義だが、最近の運動不足が祟り故障してしまう恐れがあるため、ニューハレテープで故障持ちの左膝を入念に固める。心持ち動かしやすい気がした。
小雨止み薄っすら白んできた5時半。秋分の日が近いこともあって、この時刻なら灯りがなくてもかろうじて走れる。このレースは制限時間22時間と、長丁場の旅が予想される。各々厳選した勝負ギアを身に纏い100kmの旅へ出発。今大会のプロデューサーであるトレイルランナー石川さんは、少しでも多く選手に声を掛けられるようにと、スタート直後から選手に劣らぬ駆けっぷりでポイントを巡り応援している。国内外で有名なレーサーでもある彼だが、今大会に対する思い入れの熱さを見るにつけ、トレイルランナーという言葉で一括りにしてしまうのは非常に失礼だと感じた。それ程までに、純粋にトレイルを、旅を愛している石川氏の強い想いを感じた。常日頃順位等に辟易していた私の心がとても軽くなったのは言うまでもない。
まる1日トレイルを大満喫できるのだから、先を急ぐことはない。あちこちで記念撮影をしながら斑尾高原に別れを告げてJRの高架をくぐり、まずは河川敷ラン。山が大きすぎて妙高・黒姫を仰ぐと首が痛い。既に40km近く走っていることもなり、ぽつぽつと歩く選手の姿も出てきた。しかし山場はまだ何一つ越えていない。危険個所のない登山道は、はじめのうちは走りやすく気持ち良かったが、疲弊してくると走りやすい道では走らなければいけないという強迫観念に襲われ精神的に辛い。走るといってもロードのように足を出せばいいわけでもなく、延々と足元に集中力を注ぎトレイルを駆け抜ける。苦行の旅ではあるが公園や黒姫のコスモス畑、関川本流の迫力、笹ヶ峰牧場の牧歌的な風景、そして何といってもエイドスタッフとの会話に心を癒され活力をもらい、何とか大エイドである笹ヶ峰ダムへ。
このエイドでは多くのペーサ-が相方の到着を待ちわびている。ほうほうの体でここまで辿り着いて、気の知れたペーサ-が出迎えてくれてその先の旅を供にできたらどんなに嬉しいことか!日本のトレイルレースにおけるペーサ-制度の導入は今大会が初。選手と同程度のパフォーマンスがないとできないんじゃないか等々、走る前まではペーサ-に対する理解がなかった。しかし実際に走ってみてペーサ-の役割をはっきり認識することができた。選手と行動を共にするペーサ-は、選手をひっぱる等の直接的なサポートは禁止されているが、半日に渡るトレイルを戦い抜いてきた選手にとって必要なのはそんな事じゃない。もういいやもう疲れたここまで来たんだから…けどでも…永遠に続く登り坂。いつの間にか辺りには誰もいなくて。次の一歩を踏み出すための、選手の心の力をペーサ-が引き出してくれる。完走目的ならペーサ-は非常に心強いのだが、いないものはしょうがない。自分で気を奮い立たせるしかない。
やれやれとため息をついているとOSJトレイルレースシリーズ主催者である滝川さんに呼び止められた。序盤ですっ転び全身泥んこになった姿。多くの人に怪我を心配されたが滝川さんはハッハッハと笑うだけ。弱音を吐いても「まったまたそんな事言っちゃって~」なんていうノリ。あのですねー…私は無限に走れるサイボーグではございませんて…。思い返せば彼とももう数年の付き合いになる。ぜんっぜん心配してくれない事が逆に嬉しかった。
この先はゆるい峠を一つ越えれば戸隠エリアに突入する。どこまで行ってもシングルトラックの美しいトレイル。エンデューロは苦しいが、ロードとは違ってトレイルのエンデューロは気が滅入る事はあまりない。戸隠神社の上り坂。確かに苦しい。けど同時に移りゆく風景や暮れゆく陽の陰、肌を撫でる夜の寒さ、視界を奪う闇の帳、そういったものを楽しんでいる。月光が森にも降り注ぎ、辛うじて見える足元に目を凝らして駆け抜ける。次のエイドまでライトは出したくないのだけど…。前方にスタッフの姿が見え、エイドが近い事を知る。ん?スタッフじゃ…ない!一番手前に待機していた富岡さんと並走。続けて野沢さん、加藤さんと出会い最後のエイドに到着。ご当地戸隠そばを頂きライトを手に最後にして最大の難所に出発。
距離5kmにして標高差600mの登高。今までセーブしてきた分順調に進めるかと思っていたが、尾根に乗り上げてからの急俊な岩場の連続で参ってしまった。どこまで行っても真っ暗。漆黒の闇から選手が次から次へと這い上がり登ってくる。夜風に身震いがするのはきっと寒さのせいだけじゃない。それでもしっかりと終点はあった。山頂手前で下山道に入るとあとはゴールまでまっしぐら。
ゴールまで来た選手、皆英雄。皆輝いて見える。とびきりの笑顔だ。何がという訳でもなく嬉しくて互いの完走を祝う。石川さんもゴールまで駆けつけ選手と喜びを分かち合っていた。完走率76%。後日送付された石川さんのコメントを一部転記する。
ゴールまで残り10キロの最終関門(23:30)を400名(ちなみに参加者は500名)が通過してくれた内容には涙があふれる想いでした。あきらめない、頑張るという人が持った感情とそれにあわせて酷使された体を動かし続けた肉体がそこにはあったと思います。レース中、ゴール後のランナーの感想に対して、そこまで辿り着けば誰もがそうなってくるだろうと理解しながらも、最後に過酷と評されたセクションを要しした自分にあたゆることを問うております。
ひゃっほー野尻湖やん!
はやく撮って~
ゴキゲンでついモンキーダンス
早速今レースのラストピーク
黒姫コスモス園は圧巻!
タッキーにつかまりまちた
カメラさーんこっちこっち
みな戦友
【参加者】加藤一子、富岡慶子、野沢邦彦
【行程】(加藤の記録タイム)
戸隠牧場入口8:35~一不動避難小屋9:48~五地蔵岳10:29~高妻山11:38~乙妻山12:29~高妻山13:15~五地蔵岳14:18~一不動避難小屋14:53~戸隠牧場入口16:21
【記録】43期 富岡 慶子
早朝、寒川さん参加の信越五岳トレイルレースのスタートを見送り、我々サポート隊は、寒川さんが100キロ走っている間に、百名山一山登る計画で取り付きの戸隠牧場に移動。本日は、同ルート往復なのでそれぞれソロで好きに歩くようにと、今回遠征のリーダ野沢さんからの御達し。
一子さんと私が先発、牧場を通り抜け登山道に入って暫らくして一子さんに去かれてしまった。大江山登山マラソンと火打山登山の疲れで脚が重いのでゆっくり歩く事にする。沢筋の登り、途中少々恐いクサリの付いた岩場を通過、一不動で縦走路に出る。紅葉が始まっていて緑と混ざって綺麗、展望も良く眼下には戸隠牧場か見えた。
小刻みなアップダウンを繰り返しながら五地蔵岳まで単独で登った。少し広くなっていたので一本立てて、もう追い付いてくるであろう野沢さんを待つ。暫らくいたが現われない、遅すぎる?とにかく出発。追い付かれるまで楽をしておこうと展望を楽しみつつ八丁ダルミを通過し急な稜線を登り切ると岩場の高妻山のピークが見えた。ピークに居る登山者がこちらに手を振った、野沢さんだった??? どっから来たん、他に道は無いはず? 入り口を間違い、正しい道と信じてどんどん登ったら五地蔵岳の少し先に出たとか、いつもの事ながら驚かされた。一子さんの姿は無く、当然乙妻山まで行ったであろうし、彼女のペースならここで下山しても直ぐに追い付くと思い、二人で来た道を戻る。一不動の避難小屋で一子さんが合流、そこからは三人で下山した。
一緒に行っているのに別々に登るというのは例会では出来ないが、今回のメンバーのように気心も知れ、実力も(どんな事するかも)分かり合っていたならば、それぞれ自分で判断し、何かあれば対応も出来るし、単独行のような楽しみ方が出来て、たまには有りかなと思った。いつも必死に付いていくか、合わしてもらっている私としてはマイペースで行けて楽であった。一子さんには乙妻山まで行って貰えたし、私が一緒なら乙妻のピークは踏めてないと思うので。
紅葉美しやー
天気下り坂につき夜は雨
9月23日(水) 雨のち曇り
■帰京
【参加者】加藤一子、富岡慶子、野沢邦彦、寒川陽子
【行程】
7:30起床・8:30朝食9:00=(送迎バス)⇒9:10赤倉体育センター10:00合流=(マイカー)⇒17:05京都駅八条口
【記録】48期 寒川 陽子
外は本降り。体はちょっと疲れているけど心は清々しい。今レースの売りの一つ、環境にも配慮したトレイルレース。そのため本日は1時間半の環境活動が予定されていた。残念ながら雨のため中止となり、連休最終日の渋滞回避のため颯爽と帰京に向かった。