2017年11月26日(日)
【メンバー】
小泉賀奈子(CL)、中尾 諭、高橋秀治、TW、織田直子、梅村重和、NY
(体験山行)SS、KR
計9名
【行 程】
11月26日(日) 晴れのち曇り
9:00 「境谷センター前」バス停9:16~9:52樫本神社~10:41小塩山と金蔵寺の分岐~11:18淳和天皇陵~12:25森林公園 森の案内所(昼食)12:53~13:23ツツジの丘~13:58リョウブの丘~14:12△ポンポン山~14:31釈迦岳と東海自然歩道との分岐~15:06車道との出合い~15:38金蔵寺~16:02小塩山と金蔵寺の分岐~16:43「境谷センター前」バス停にて解散~(希望者のみ16:55竹の郷温泉で入浴)
【記録】 52期 小泉賀奈子
洛西高校の南西角から、第1ポイントの
お寺を同定する。シルバコンパスの使い方
をおさらいして、方角を確認。「最短距離を通る」という課題に、Nさんを先頭にスタートした。実線1本と実線2本。どちらも道路を表しているが、幅員が違う。読図の必要性を感じて地図を読むと、表記の違いに気付く。地図には情報がたくさん載っていて、使えば使うほど要領を得られる。
竹林では、いくつか分岐があって迷った。中尾会長の「尾根に向かって登っていくから、斜度がある道を選んだらいい。」に皆納得。会長はいつも的確にアドバイスを下さるので心強い。
落ち葉にすべりそうになりながら、天皇
陵道を歩く。第4ポイントは、左手に二つ走る尾根を北側に巻く個所。第5ポイントは、車道との出合いである。前者は地形に特徴があり、後者は地図記号が鍵となる。今回のコースは、両者を楽しめるように設定した。
小塩山にあるたくさんの電波塔を横目に見ながら進み、淳和天皇陵にお参り。天皇陵脇の小道を歩いて行くと、ぐるっと石垣が巡らせてあり、なんと、一周してしまった。尾根筋を西へ抜けられるものと思っていたので、きつねにつままれたような気分だった。
気を取り直して稜線を伝って西に進むと、送電線の大きな鉄塔に出合った。この先は、私の読図例会の中で初めての試みである、国土地理院の地形図にはなくて「『山と高原地図』には載っているルートを行く」という企画。まずは、鉄塔の下で、現在地の確認をした。地形図には、山頂から北西に延びる登山道が載っており、皆さん、その道と送電線の交差する個所を指差されたのだが、実は現在地は西北西に延びる稜線上にあった。3人ずつで相談してもらい、分かったところでスタート。NYさんは迷わず歩かれ、難なくクリア。梅村さんらと2本目の送電線を手掛かりに進むことを確認されたそうだ。お見事でした。
森の案内所には、20名ほどのハイキングツアー客がおられた。私たちも昼食をとり、地元、大枝の富有柿で糖分補給。
西尾根は、地形の分かりにくい所が多く、見晴らしもよくないため、読図が難しい。森林公園内の「ツツジの丘」と「リョウブの丘」を、地図上ではどこに位置するかを同定。前者は、東に張り出す尾根を見極めて、Wさんがばっちり当てられた。後者は、下見の時に書きこんだメモに惑わされ、リーダー自身迷ってしまった。そこでは小前さんが、説得力抜群の解説でポイントを押さえられた。中尾会長と高橋さんは、小塩山を同定して現在地を割り出されていた。
山での道迷いは、本当に怖いもの。現在地の把握は、いろいろな方法でできるに越したことはない。
ポンポン山では、何組か登山客が来られていた。みんなで足を踏み鳴らし、「ポンポン」音がするか試してみた。Sさんはネットで調べてこられたそうで、とても嬉しそうに確かめられていた。
ポンポン山の山頂にて
この後のコースのことを考えて、あまりゆっくりする暇もなく先へ進む。九十九折れの下り坂に戸惑われるも、谷のポイントをきちんと押さえておられた織田さん。分岐や小ピークを、ポイントごとに確かめて東海自然歩道に出た。しばらくアスファルトの舗装道を進み、紅葉の美しい金蔵寺へ。ありがたいやらおぞましいやら、登山道は境内を突っ切って標高高く続いている。石段を登り、本堂にお参りして、山道を進む。
汗かきながら、やっとの思いで、今朝通過した小塩山との分岐に出る。その先は、高橋さんに先頭をお願いし、テンポよく下る。
落ち葉で滑りそうな所もあったけれど、みなさん健脚ですいすい下る。あっという間に竹林に出、名残惜しいかなふり返ると、西山の雄姿が後ろに見えた。標高600mほどの山々だが、登りごたえのある、読図のしにくい山であった。
【感想】 53期 高橋 秀治
最近の山行きでは、現在地を確認する時は、 老眼を言い訳にすっかりスマホのアプリに頼っていました。そんな時、小泉さんが「読図例会 京都西山」を企画しておられ、腕試しと思い手を挙げ参加しました。
1/25000を拡大した地図を配布され、 その中に記されたポイント等の課題を解きながらの行程です。 ワイワイガヤガヤと歩くいつもの山行きとは少し勝手が違い、 皆さん真剣に地図を見つめながらコンパスを合わせて進んで行きます。そして、読図例会ではお決まりの、鉄塔と送電線が確認出来る場所で、リーダーが「 ここの地点は地図上でどこでしょうか?」と問われ、地図上に書かれたルート上にある、 送電線が交差している地点を自信満々に示したところ、 みごとに違っており、その時は電気が体を走るぐらいの衝撃を受けました。(笑)また、山岳会に入会する以前、奥北山を迷いながら必死に地図を見てルートを探していた自分の姿が走馬灯の様に甦って来ました。
地図とコンパスだけで現在位置を確認するなどを改めて学べた有意義な1日でした。気が付けば小泉先生の生徒になっていました。皆さま、ありがとうございました。
【感想】 60期 NY
4月のオリエンテーション例会以来の本格的な読図例会、比良山に入るキッカケとなったのも見学に行った集会で、「さ、やろかー。」と山本(夏)さんが自然に教えて下さったのが読図でした。登山にもこんな世界もあるのかと、理解はさておき、ひそかに興奮していました。だから楽しみにしていた貴重な例会でした。スタート地点からトップバッターで「正覚寺までの最短距離をお願いします。」とリーダーから言われ磁北線の入っていない地図にもたつきながら最初のお寺までの道を歩いてゆく、途中進む道に迷っていると農家の方から親切な道案内が「そこまっすぐ行ったら斜めに道上がってまっすぐ行けば神社に行けますよ~。」と。旅人なら有難いだろうが、今日は勘弁してほしかった。後は交代で、リーダーによって設定された地図上のポイントを見つけて行きましたが、見つけられずともポイントには明確な地図上や地形上の特徴があり、なるほどここかといつも納得するものばかりでした。特に山では少ない人工物が重要だなと思いました。ポンポン山までは11月末なのにポカポカするくらいで冬服から夏服になり、ポカポカ山だなといった感じでした。最後までお天気も良く課題は最近山行に行けてないので途中から息が上がっていたことです。
小泉リーダーには下見から沢山のポイン
ト設定、お昼のおいしい柿まで沢山のご準備ありがとうございました。参加された皆さんも楽しく山行させて頂き心から感謝いたします。
【感想】 57期 TW
小泉さんの読図例会は、いつも感動します。拡大コピーして見やすくしてある1/25000地形図、チェックポイントの設定、現地での解説。ここまで親切、丁寧にセッティングしてもらえるなんて!小泉さんの優しさに感謝しています。
今まで4回、読図例会に参加させていただきましたが、このたび読図の苦手な私が、いくつもの地図課題を言い当てることができました!とても嬉しかったです。小泉さんをはじめ、過去読図にご一緒させていただいた四方さん、上坂さん、穐月さん等、諸先輩方に教えて頂いたコツやテクニックが成果として出たのだと思います。今後とも読図例会は参加必須だなと感じました。
ポンポン山は小学生時の遠足に登って以来で、『楽しい足取りでポンポン♪登る山』というイメージでしたが、帰宅して歩数計を見ると35,000歩超でした。良く学び、よく歩き、柿の美味しい楽しい例会でした。小泉リーダー、大枝の柿ご馳走様でした。皆さま、ご指導いただきありがとうございました。
【感想】 57期 織田直子
一年ぶりの小泉さんの読図に参加させて頂きました。苦手な読図を少しでも克服したいという思いから楽しみにしていました。
小泉先生は地形図にポイントになりそうなところに印をつけて下さっていて、その場所を歩きながら探すのですがやはり今回も私には難しかったです。私は3箇所させて頂いたのですが4番11番ともに外してしまいました。まず4番、私は右側に尾根があって切れているとしか言えず、実際行くと左側に谷があって、「ほんまやぁ、あるわぁ、谷。」みたいな感じで、全く読めていませんでした。
次の11番は逆で、リョウブの丘という場所に着いたら、その場所が地形図のどこであるかを当てるというものでした。私の後ろの見学参加の方はとてもよく地形を分かっていらして完璧に当てられていましたが、私はというとまだ250m程先の場所を指していました。必死に登りながら、「今どこかホンマ分からんねんけど。」と心の中で呟いていました。
小泉先生のポイント設定や読図例会に際しての完璧な準備には前回同様、頭が下がります。結構長いルートなのに2回も歩いて作って下さっていて感謝の気持ちで一杯です。私も他の参加者の皆さまのように、心から「地図読みおもしろいなぁ。」と言えるように早くなりたいです。
柿もごちそうさまでした。小泉さん、ご一緒して下さった皆様、今回もたくさん教えて頂き本当にありがとうございました。またどうぞ宜しくお願い致します。
【感想】 59期 梅村重和
小泉読図塾に参加させて頂くのは今回で3回目となった。通常の山行ではほとんど考慮もしない、小学生の時に学んだ地形図上の記号(竹林や堰堤、果樹園等)を思い出しながら山麓を行動する、これまた新鮮で楽しい。
トレーニング・ルートは通常の登山道に記されたポイントを当てるのであるが、ポイントの設定が巧みでよく考えられている。地図と首っ引きでポイントを探しながら行動するものの、この場所にポイントを設定した塾長の意図と、設定されたポイントの地形上の特徴を見抜けなければ当てるのは困難である。尾根と谷の入り込み方や、尾根の形状、人工物の存在など塾長からポイントの解説を受けて、なるほど!ガッテン!と思う次第。解説は実に理論的、理科系的スジの通った内容となっている。私の場合、現在地の把握の甘さはもとより、特に行動中の距離感を捉えるのが難しい。これは残念なことにノー勘に近い。今後の大きな課題と思える。
まだ小泉読図塾に参加されたことのない方、ぜひ、ご参加お勧めします。日頃の山行とは、ひと味もふた味も違った山行が楽しめます。
【感想】 26期 中尾 諭
京都西山は、毎朝通勤のとき電車から眺めている、なじみの里山ですが、いつでも行けると思ってか、ほとんどはいっていないことを改めて思いました。
今回登ったポンポン山も、前回は別のルートから入りましたが、ほぼ20年ぶり。以前は、山頂からの展望はあまりありませんでしたが、きれいに整備されているのを見たときは、時の流れを感じました。
今回は読図例会ということで、リーダーが下見し、丁寧な読図用の地図を準備されており、頭がさがります。その、地図とコンパスを使って、地形の読み方やコンパスの使い方を現場で説明・確認する作業をポイント毎に行い、わいわいにぎやかな、楽しい晩秋の里山山行でした。